どのハーブから始めればいい?目的別に選ぼう
「ハーブを育ててみたい!」と意気込んでホームセンターに行ったものの、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない。そんな経験はありませんか?
実はハーブ選びで大切なのは「自分が何に使いたいか」をはっきりさせること。料理に使いたいのか、お茶にしたいのか、見た目を楽しみたいのかで、選ぶべきハーブはまったく変わってきます。
今回は初心者でも失敗しにくいハーブを10種類、「料理用」「お茶・リラックス用」「見た目も楽しめる」の3カテゴリに分けて紹介します。自分の使い方に合ったハーブを選べば、育てるモチベーションもぐんと上がりますよ。

料理に使えるハーブ5選
1. バジル(スイートバジル)
用途はパスタ、ピザ、カプレーゼなど。育てやすさは文句なしの星5つです。1年草ですが種が安いので毎年育てても負担はありません。トマト料理との相性は抜群で、自家製バジルがあるだけでイタリアンの味が一段階上がります。摘心を繰り返せば、1株からかなりの量を収穫できるのもポイントです。
バジルの栽培適期は5月〜10月頃で、気温が20度以上になったら種まきのタイミングです。発芽率も高く、種まきから1週間ほどで芽が出るのでモチベーションが維持しやすいのも嬉しいですね。ホームセンターでは苗も手軽に手に入るので、種まきに自信がない方は苗から始めるのもアリです。
2. ローズマリー
肉や魚のマリネ、ハーブチキンなどに大活躍する多年草です。一度植えたら10年以上育つこともある最強のハーブ。乾燥に強く、水やりを忘れがちな人でも安心して育てられます。フォカッチャに乗せて焼いても最高に美味しいですよ。
立性(まっすぐ伸びる)と匍匐性(横に広がる)の2タイプがあるので、栽培スペースに合わせて品種を選びましょう。地植えにすれば高さ1m以上にもなり、生垣として使えるほどの存在感を発揮します。挿し木で簡単に増やせるので、1株あればどんどん増やしていける点も経済的です。
3. タイム
煮込み料理やブーケガルニに欠かせないハーブです。寒さにも暑さにも強いタフな性質で、グランドカバーとしても人気があります。小さな葉っぱを枝ごとポンと鍋に入れるだけで、料理の風味が格段にアップします。
春になると小さな花がびっしり咲いて、観賞用としても美しい姿を見せてくれます。クリーピングタイムを庭のレンガの隙間に植えておくと、踏むたびにいい香りが広がるのも楽しいですよ。乾燥させても香りが残りやすいので、ドライハーブにして保存しておけば冬場の料理にも活躍します。
4. パセリ
あらゆる料理の付け合わせや仕上げに使える万能選手。ビタミンC・鉄分・カルシウムが豊富で、実は栄養価がとても高いハーブです。半日陰でも育つので日当たりが確保しにくい環境でも安心。イタリアンパセリを選べば、サラダにそのまま入れても美味しくいただけます。
2年草なので1年目は葉をたっぷり収穫でき、2年目に花が咲いてライフサイクルが終わります。キッチンの窓辺でも栽培できる手軽さがあるので、室内ガーデニング初心者にもおすすめのハーブですね。外側の葉から順番に摘んでいけば、長期間にわたって収穫を楽しめます。
5. しそ(大葉)
刺身のツマ、薬味、天ぷら、しそジュースなど和食派には欠かせないハーブです。夏に大量収穫できて、こぼれ種で翌年も自然に生えてくる手軽さが魅力。和食を日常的に作る方なら、スーパーで買い続けるよりも圧倒的にお得です。
赤じそと青じそがありますが、料理用なら青じそが断然使いやすいです。プランターでも手軽に育てられて、真夏には毎日のように葉を収穫できるほどの成長力を見せてくれます。穂じそや実じそも佃煮にすると美味しく、1株で何通りもの楽しみ方があるのが魅力ですね。
サカタのタネのハーブ品種紹介ページで各ハーブのさらに詳しい情報が確認できます。
お茶・リラックスに使えるハーブ3選
6. ペパーミント
ハーブティー、モヒート、デザートの飾りと用途は幅広いミント。繁殖力が強すぎるのでプランター栽培が必須ですが、その分育てるのは驚くほど簡単です。爽やかな香りは気分転換にぴったりで、食後のティータイムが日々の楽しみになりますよ。
ペパーミントとスペアミントで香りが異なり、ペパーミントはスーッとした清涼感が強め、スペアミントはマイルドで甘い香りが特徴です。どちらも水差しに挿しておくだけで根が出るほど生命力が強いので、友人からもらった枝1本からでも育て始められます。夏場はミントを浮かべた水を飲むだけでも体感温度が下がるような爽やかさが味わえます。
7. カモミール
リンゴのような甘い香りが特徴のカモミール。カモミールティーはリラックス効果が高く、寝る前のひとときにおすすめです。白い小さな花が可愛くて、見た目にも癒されます。ジャーマンカモミールなら1年草ですが、こぼれ種で翌年も咲くことが多いです。
花を摘んで乾燥させれば自家製ドライカモミールとしてストックでき、市販のティーバッグとは比べものにならないフレッシュな香りが楽しめます。カモミールは「植物のお医者さん」とも呼ばれていて、弱った植物のそばに植えると元気を与えると言われているんですよ。はちみつとの相性も抜群なので、カモミールティーにひとさじ垂らして飲むのがおすすめです。
8. レモンバーム
レモンの香りがするミントの仲間で、ハーブティーやサラダに使えます。ミントと同様に繁殖力が強めなのでプランター推奨。葉をちぎると爽やかなレモンの香りが広がって、気分がすっきりします。冷たい水にレモンバームの葉を入れるだけで、おしゃれなデトックスウォーターの完成です。
レモンバームは多年草なので、一度植えれば毎年収穫できるのが経済的ですね。虫除け効果があるとも言われていて、庭やベランダに置いておくと蚊が寄りにくくなるという嬉しいメリットも期待できます。料理ではケーキやアイスクリームのトッピングにも使えるので、おもてなしのデザートを華やかに演出したいときにも重宝しますよ。

見た目も楽しめるハーブ2選
9. ラベンダー
紫色の花と甘い香りで、ガーデニングの定番ともいえるラベンダー。ポプリやサシェにすれば天然の芳香剤として長く楽しめます。ただし高温多湿に弱いので、風通しのいい場所で乾燥気味に管理するのがコツです。イングリッシュラベンダーやフレンチラベンダーなど品種によって育て方が違うので、お住まいの気候に合ったものを選びましょう。
関東以南の暖かい地域ではフレンチラベンダーが育てやすく、北海道など涼しい地域ではイングリッシュラベンダーがよく育ちます。ドライフラワーにしてリースやブーケにアレンジするのも素敵ですね。庭先やベランダに置いておくだけで、ほのかに漂う香りが毎日の暮らしにリラックス感をプラスしてくれます。
10. チャイブ
ネギの代わりに使えるハーブで、刻んでスープやサラダに入れると風味豊かに仕上がります。春にはピンク色のポンポンのような花が咲いて、食用にもなるのが嬉しいポイント。見た目と実用性を兼ね備えた優秀なハーブです。
多年草なので一度植えれば何年も収穫でき、株分けで簡単に増やせるのも魅力です。ネギと同じくアブラムシを寄せ付けにくい性質があるため、コンパニオンプランツとしてバラの足元に植えるガーデナーも多いですよ。洋風の庭でも和風の庭でもなじむ万能さがあるので、花壇の縁取りとして使っても素敵に仕上がります。
住友化学園芸のガーデンガイドでもハーブの選び方が詳しく紹介されています。
失敗しないハーブ選びのポイント
1年草か多年草かを確認する
バジル・しそは1年草で毎年種まきが必要です。一方、ローズマリー・タイム・ミントは多年草で何年も収穫できます。手間をかけたくないなら多年草を中心に選ぶのがおすすめ。逆に毎年違う品種を試したい方は1年草も楽しいですよ。
コスパで考えると多年草は圧倒的にお得で、最初の苗代だけで何年も使い続けられます。1年草と多年草をバランスよく組み合わせれば、毎年の定番ハーブを楽しみつつ新しい品種にもチャレンジできるので飽きが来ません。
日当たり条件を考える
ほとんどのハーブは日当たりが良い方が元気に育ちますが、ミント・パセリ・しそは半日陰でも十分育ちます。自宅のベランダや窓辺の日照時間を考えて、環境に合ったハーブを選ぶのが失敗しないコツです。
マンションの北向きバルコニーでも、反射光で意外と明るい場所があったりするので、諦める前に実際の明るさを確認してみてください。日照時間が短い場所でもミントやパセリなら問題なく育つので、環境に合ったハーブを見つけることが大切です。
まずは3種類からスタートしよう
あれもこれもと手を出すのは初心者あるあるの失敗パターン。まずは3種類くらいから始めて、水やりのペースや管理のコツをつかんでから少しずつ増やしていくのがおすすめです。同じ水やり頻度のハーブでまとめると管理も楽になりますよ。
最初の3種類を1シーズンしっかり育ててみると、自分がどんなハーブを使う頻度が高いか、どんな管理が得意かがわかってきます。その経験をもとに次のシーズンで新しいハーブを追加していけば、無理なくハーブガーデンを充実させていけます。
タキイ種苗の栽培ガイドで各ハーブの栽培適期も確認できます。

まとめ:自分の生活スタイルに合ったハーブを選ぼう
ハーブは種類によって用途も育て方もさまざまです。大切なのは「何に使いたいか」を考えて選ぶこと。料理好きならバジルやローズマリー、お茶派ならミントやカモミール、インテリアとして楽しみたいならラベンダーがおすすめです。
今回紹介した10種類はどれも初心者で育てられるものばかりです。ホームセンターや園芸店に行けば苗が数百円で手に入りますし、種ならさらにお手頃価格で挑戦できます。まずは1つでもいいので、自分の暮らしに合ったハーブを育て始めてみてください。
ハーブのある暮らしは、毎日の食卓にちょっとした彩りと楽しさを加えてくれます。自分で育てたハーブを料理に使った瞬間、きっと「もっと早く始めればよかった」と感じるはずですよ。

