レストランの料理に添えられているイメージが強いパセリだが、実は栄養価が野菜の中でもトップクラスのスーパーハーブだ。ビタミンC、ビタミンK、鉄分、カルシウムが豊富に含まれており、飾りとして残すにはもったいない存在。しかもパセリは栽培期間が長く、一度育てれば何ヶ月にもわたって収穫を楽しめる。
「パセリは栽培が難しそう」と思われがちだが、実際はプランターでも手軽に育てられる。この記事では、パセリの育て方を種まきから収穫まで、初心者にもわかりやすく解説していく。

パセリの基本情報と品種選び
パセリはセリ科の二年草で、地中海沿岸が原産地。涼しい気候を好み、暑さにはやや弱い性質がある。家庭菜園では主に2つの品種が栽培されている。
- 発芽適温:15〜20℃
- 生育適温:15〜25℃
- 種まきから収穫まで:約60〜90日
- 栽培難易度:やや初心者向け(発芽にコツが必要)
- 収穫期間:条件が良ければ数ヶ月〜1年以上
カーリーパセリとイタリアンパセリ
- カーリーパセリ:葉が縮れているタイプ。日本で「パセリ」といえばこちらを指すことが多い。苦みがやや強めで、付け合わせや揚げ物に合う。
- イタリアンパセリ:葉が平たいタイプ。苦みが少なく初心者でも食べやすい。サラダやパスタにそのまま使いやすい。
料理への使いやすさを考えると、初心者にはイタリアンパセリがおすすめだ。
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プランターと土の準備
パセリは根が深く伸びるため、深さ20cm以上のプランターを選ぶのがポイントだ。直径15cm程度の鉢でも1株育てられるが、複数株育てるなら65cmの標準プランターが便利。
土はハーブ用培養土か野菜用培養土を使おう。水はけが良く、適度に保水性がある土が理想的だ。底に鉢底石を敷いて排水を確保することも忘れずに。
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種まきと発芽のコツ
種まき時期
- 春まき:3月〜5月
- 秋まき:9月〜10月
発芽が遅い理由と対策
パセリの種は発芽に時間がかかることで知られている。発芽までに2〜3週間かかることも珍しくない。これは種の表面に発芽を抑制する物質があるためだ。
発芽率を上げるコツは以下のとおり。
- 種を一晩水に浸けて、発芽抑制物質を洗い流す
- パセリは好光性種子なので、土を薄くかける(1〜2mm)かかけない
- 種まき後は土を乾かさないように管理する
- 発芽適温の15〜20℃を保つ
パセリの発芽は遅いので、2〜3週間芽が出なくても慌てないこと。土を乾かさないように管理を続ければ、ちゃんと芽が出てくる。
苗からの場合
発芽に時間がかかるのが不安な初心者は、苗から育てるのが手軽でおすすめだ。ホームセンターや園芸店で苗を購入して植え付けよう。パセリは直根性(太い根がまっすぐ伸びるタイプ)なので、植え替え時に根を傷めないように注意することが大切だ。
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水やり・追肥・日当たりの管理
水やり
パセリは適度な湿り気を好むが、過湿は根腐れの原因になる。「土の表面が乾いたらたっぷり」が基本だ。真夏は乾燥しやすいので注意が必要。
追肥
パセリは長期間収穫する野菜なので、追肥が欠かせない。2〜3週間に1回、液体肥料を与えよう。肥料が切れると葉が黄色くなったり、葉が小さくなったりする。
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日当たり
パセリは半日陰でも育つ。むしろ真夏の直射日光は葉が硬くなる原因になるので、夏場は半日陰か明るい日陰に移動させるのがおすすめだ。柔らかくて美味しい葉を収穫したいなら、適度に日陰を作るのがコツ。
置き場所を動かせないベランダなら、遮光ネットをかけて日差しをやわらげる方法もある。
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収穫の方法
パセリの収穫は、外側の葉から順に1本ずつ茎を切り取っていく方法がおすすめだ。中心から新しい葉が次々と生えてくるので、外側から収穫すれば長期間楽しめる。
1株に最低でも10枚以上の葉を残しておくと、光合成が十分にできて株が弱らない。一度に全部刈り取ってしまうと回復に時間がかかるので注意しよう。
病害虫対策
- アゲハチョウの幼虫:セリ科はアゲハチョウの好物。黒と緑の縞模様の幼虫を見つけたら捕殺するか防虫ネットで予防する。
- アブラムシ:葉の裏につく。水で洗い流すか粘着テープで取り除く。
- うどんこ病:葉に白い粉状のものが付く。風通しを良くし、密植を避けることで予防できる。
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パセリの育て方Q&A
Q. パセリは何年育てられる?
パセリは二年草なので、条件が良ければ2年目まで収穫できる。ただし、2年目の初夏に花が咲くと葉が硬くなるので、花芽が出たら摘み取るか、新しい種をまいて世代交代しよう。
Q. パセリの苦みを減らすには?
半日陰で育てると葉が柔らかくなり、苦みが和らぐ。また、イタリアンパセリのほうがカーリーパセリより苦みが少ないので、苦みが苦手な人はイタリアンパセリを選ぼう。
Q. 室内でパセリは育てられる?
日当たりの良い窓辺なら室内でも栽培可能だ。パセリは半日陰でも育つ性質があるので、室内栽培に向いているハーブのひとつ。キッチンの窓辺で育てれば、料理の時にすぐ使えて便利だ。
Q. パセリの栄養価はどのくらい?
パセリはビタミンC、ビタミンK、鉄分、カルシウム、βカロテンなどが豊富で、野菜の中でもトップクラスの栄養価を持つ。飾りとして残さず、積極的に食べることで栄養を効率よく摂取できる。
パセリの効果的な使い方と料理への活用
パセリは飾りとして添えるだけではもったいない。栄養を効果的に摂取するために、料理の主役として積極的に使おう。
- パセリのみじん切り:パスタやスープの仕上げにたっぷり散らす
- パセリバター:バターにみじん切りのパセリとにんにくを混ぜて、ステーキやパンに
- タブーレ(中東風サラダ):パセリを主役にしたサラダ。クスクスやトマトと合わせて
- パセリの天ぷら:カラッと揚げると苦みが和らいで食べやすくなる
- グリーンスムージー:バナナやリンゴと一緒にミキサーにかけて栄養ドリンクに

パセリの冬越しと周年栽培のコツ
パセリは二年草なので、上手に管理すれば冬を越して翌年まで収穫を続けられる。冬越しのコツは以下のとおりだ。
- 霜が降りる前にプランターを室内か軒下に移動させる
- 冬場は水やりの頻度を減らし、土が完全に乾いてから与える
- 日当たりの良い窓辺に置くと冬でもゆっくり生育する
- 外の気温が5℃以下になる日が続く地域では、不織布で防寒対策を
2年目の初夏に花芽がつき始めたら、葉の質が落ちるサインだ。花芽を摘み取って延命するか、種を採取して次の世代を育てよう。秋に新しい種をまいておけば、途切れることなくパセリを楽しめる。
カーリーパセリとイタリアンパセリの使い分け
2種類のパセリを両方育てると、料理の幅がぐっと広がる。それぞれの特徴を活かした使い分けを紹介しよう。
- カーリーパセリ向きの料理:揚げ物の付け合わせ、パセリバター、みじん切りにしてスープの仕上げに。独特の苦みが油っこい料理のアクセントになる。
- イタリアンパセリ向きの料理:サラダの具材としてそのまま食べる、パスタの仕上げ、タブーレ(中東風サラダ)。苦みが少なくて葉が柔らかいので生食に向いている。
どちらか一方を選ぶなら、初心者にはイタリアンパセリがおすすめだ。葉が平たくて刻みやすく、苦みが少ないので料理に合わせやすい。両方育てる余裕があれば、料理によって使い分けるのが理想的だ。

パセリのコンパニオンプランツ
パセリはトマトやニンジン、アスパラガスなどと相性が良いとされている。トマトの近くに植えると、パセリの香りがアブラムシを遠ざけるとも言われている。逆に、レタスやセロリなどの同じキク科の植物とは相性が悪いので避けよう。
パセリのアゲハチョウ対策を詳しく
セリ科の植物はアゲハチョウの産卵場所として好まれるため、幼虫による食害が起きやすい。黒と黄色の縞模様のキアゲハの幼虫は食欲旺盛で、放っておくと葉を丸坊主にされてしまうことも。見つけたら早めに取り除くか、防虫ネットで成虫が近づけないようにするのが効果的だ。
まとめ
- 初心者には苦みが少ないイタリアンパセリがおすすめ
- 発芽に2〜3週間かかるので気長に待つ
- 深さ20cm以上のプランターを選ぶ
- 半日陰で育てると柔らかい葉が収穫できる
- 外側の葉から収穫すれば長期間楽しめる
- 2〜3週間に1回の追肥を忘れずに
パセリは一度育て始めると、長い間新鮮なハーブを楽しめるコスパの良い植物だ。料理の幅もぐっと広がるので、ぜひキッチンガーデンの仲間に加えてみてほしい。
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参考リンク:

