じゃがいもは植えたらほぼ放置で育つ最強野菜
じゃがいもは家庭菜園の中でも特に手間がかからない野菜の代表格です。植え付けた後は土寄せと芽かきをするくらいで、あとは基本的に放置でも育ってくれます。
種いも1個から5〜10個のじゃがいもが収穫できるため、コストパフォーマンスも抜群です。カレー、ポテトサラダ、フライドポテト、肉じゃがなど、使い道が無限にある万能食材でもあります。
この記事では、種いもの準備から植え付け、芽かき、土寄せ、そして収穫まで、じゃがいも栽培のすべてを初心者向けにわかりやすく解説します。掘り起こしたときにゴロゴロ出てくるじゃがいもの感動を、ぜひ体験してみてください。

じゃがいも栽培の基本情報
じゃがいもは春と秋の年2回植え付けのチャンスがあります。それぞれの時期と基本データを確認しておきましょう。
植え付け時期:春植え2月下旬〜3月 / 秋植え8月下旬〜9月
収穫時期:春植え6月〜7月 / 秋植え11月〜12月
日当たり:日当たりの良い場所
水やり:基本的に雨水でOK(乾燥が続いたらあげる程度)
連作:2〜3年空ける
初心者には春植えがおすすめです。秋植えは暑さで種いもが腐りやすく、収穫までの管理が少し難しくなります。まずは春植えで成功体験を積んでから、秋植えに挑戦するのがよいでしょう。
種いもの準備が成功のカギ
必ず園芸用の種いもを使う
スーパーで買ったじゃがいもは種いもには使わないでください。検査・消毒がされていないため、病気のリスクが高くなります。園芸店やホームセンターで販売されている検査済みの種いもを使いましょう。
品種は「男爵」「メークイン」が定番です。男爵はホクホク系でコロッケやポテトサラダ向き、メークインはしっとり系で煮崩れしにくいため煮物向きです。好みや料理の用途に合わせて選んでみてください。
種いもの切り方と準備
50g以上の種いもは、芽が2〜3個ずつになるように切り分けます。切り口には草木灰をまぶすか、1〜2日間風通しのよい日陰で乾燥させてから植え付けましょう。切り口が乾いていないと土の中で腐ることがあります。
50g以下の小さな種いもは切らずにそのまま植え付けてOKです。
サカタのタネの栽培レッスンで種いもの準備方法が写真付きで紹介されています。
植え付けから収穫までの手順
植え付け
深さ10〜15cm、株間30cm、条間(列の間隔)60cmに、切り口を下にして種いもを置きます。種いもと種いもの間にひとつかみの化成肥料を置いて、土をかぶせましょう。
植え付け後の水やりは不要です。春先の土の湿り気で十分に発芽します。
芽かき(重要な作業)
植え付けから2〜3週間で芽が出てきます。芽が10cmくらいに伸びたら、元気な芽を2〜3本残して残りは引き抜きます。芽が多いと栄養が分散して小さないもばかりになるため、思い切って間引きましょう。
引き抜くときは、残す芽の根元を片手で押さえながら、不要な芽をまっすぐ上に引き抜くと、残す芽を傷めずに作業できます。
土寄せ(最も重要な作業)
芽が15cmくらいに伸びたら1回目の土寄せです。株元に5cmくらいの厚さで土を寄せます。2〜3週間後に2回目の土寄せを行いましょう。
土寄せは絶対に省略しないでください。いもが地表に露出すると日光に当たって緑色に変色し、ソラニンという毒素が生成されます。緑化したじゃがいもを食べると中毒症状を起こす危険があるため、しっかり土で覆っておくことが大切です。
収穫
地上部の茎と葉が黄色く枯れてきたら収穫のサインです。晴れが2〜3日続いた後の乾いた日に掘り起こすのが理想的です。掘り起こしたじゃがいもは半日ほど天日干しして、表面を乾かしてから保存しましょう。
タキイ種苗の栽培ガイドでじゃがいもの品種比較もできます。

注意点とトラブル対策
緑化したいもは絶対に食べない
日光に当たって緑色に変色したじゃがいもにはソラニンという毒素が含まれています。食べると吐き気や腹痛、めまいなどの中毒症状を引き起こす可能性があるため、絶対に食べないでください。土寄せをしっかり行うことで予防できます。収穫後の保存中も光に当てないように注意が必要です。
そうか病
いもの表面にかさぶたのようなものができる病気です。アルカリ性の土壌で発生しやすいため、植え付け前に石灰を入れすぎないように注意しましょう。じゃがいもの植え付け前は石灰を控えるのが基本です。見た目は悪くなりますが、かさぶた部分を厚めに剥けば食べることは可能です。
疫病(えきびょう)
葉に褐色の斑点ができて枯れていく病気です。梅雨時期に発生しやすく、進行が早いのが特徴です。発病した葉は早めに取り除き、風通しをよくしておきましょう。連作を避けることも重要な予防策です。ひどく蔓延した場合は地上部を刈り取って、そのまま収穫に切り替えるのも手です。
保存方法
収穫したじゃがいもは、暗くて涼しい場所で保存しましょう。日光に当たると緑化が進むため、段ボール箱や紙袋に入れて光を遮ります。りんごと一緒に保存すると、りんごから出るエチレンガスが芽の成長を抑えてくれます。適切に保存すれば2〜3ヶ月は品質を保てるため、長期にわたって自家製じゃがいもを楽しむことができます。
住友化学園芸のガーデンガイドにも病気対策が詳しく掲載されています。
まとめ:じゃがいもは家庭菜園の定番で失敗しにくい
じゃがいもは数ある野菜の中でも特に育てやすく、収穫の喜びが大きい野菜です。掘り起こしたときにゴロゴロ出てくるじゃがいもの感動は、一度体験するとやみつきになります。土の中でどれだけ育っているか見えない分、掘ったときのサプライズ感がたまりません。
子供と一緒に掘る楽しさもありますし、食育の題材としてもぴったりです。初期費用も種いも代だけでほとんどかからないため、家庭菜園デビューの最初の一歩としておすすめです。
男爵、メークイン以外にもキタアカリやインカのめざめなど、スーパーではなかなか見かけない品種を育てられるのも家庭菜園の醍醐味です。次の植え付けシーズンにはぜひ挑戦してみてください。


