じゃがいもは初心者でも失敗しにくい家庭菜園の定番野菜
じゃがいもは世界中で食べられている主要な農作物で、家庭菜園でも高い人気を誇ります。カレー、肉じゃが、ポテトサラダなど、食卓に欠かせない万能食材を自分の手で育てられるのは大きな魅力です。
じゃがいもは「種いもを植えて芽かきをする」というシンプルな手順で育てられるため、初心者にもおすすめの野菜です。春植え(2〜3月)と秋植え(8〜9月)の年2回チャンスがあり、春植えのほうが育てやすいとされています。
この記事では、種いもの準備から植え付け、芽かき、土寄せ、収穫まで、じゃがいも栽培の全工程を初心者にもわかりやすく解説します。

じゃがいもの基本情報
- 科目:ナス科ナス属
- 原産地:南米アンデス地方
- 生育適温:15〜24℃
- 植え付け時期:春植え 2月下旬〜3月中旬 / 秋植え 8月下旬〜9月上旬
- 収穫時期:春植え 5月下旬〜6月 / 秋植え 11月〜12月
- 栽培難易度:初心者向け
じゃがいもは意外にもナス科の植物です。そのため、トマトやなす、ピーマンとの連作は避ける必要があります。初心者は成功率の高い春植えから始めるのがおすすめです。
初心者におすすめの品種
ホクホク系
- 男爵薯(だんしゃくいも):家庭菜園の大定番。ホクホク食感でコロッケやポテトサラダに最適
- キタアカリ:男爵より甘みが強く、バターやマヨネーズと相性抜群。家庭菜園で大人気
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しっとり系
- メークイン:煮崩れしにくく、カレーやシチューにぴったり。細長い形が特徴
- とうや:病気に強くて多収。煮物に向いている
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ユニーク品種
- インカのめざめ:栗のような甘さとねっとり食感が特徴。粒は小さめだが味は抜群
- シャドークイーン:紫色のじゃがいも。見た目のインパクトが大きく、料理が華やかに
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初心者は「キタアカリ」か「男爵薯」がおすすめです。どちらも育てやすく、収穫量も安定しています。

種いもの準備と植え付け
種いもの選び方
じゃがいもの種いもは必ず園芸店やホームセンターで「種いも専用」として売られているものを使いましょう。スーパーで買った食用のじゃがいもは、ウイルス病に感染している可能性があるため、種いもには使えません。
種いもの切り方
1個が40g以下の小さな種いもはそのまま植えます。それより大きいものは、以下の要領でカットしましょう。
- 芽がたくさん出ている「頂部」を中心に、1片が30〜40gになるよう切り分ける
- 各片に2〜3個以上の芽が含まれるようにする
- 切り口に草木灰またはジャガイモシリカをまぶして殺菌する
- 切り口を2〜3日乾燥させてから植え付ける
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プランターへの植え付け
じゃがいもをプランターで育てる場合は、深さ30cm以上の大型プランター(容量30L以上)を用意しましょう。
- プランターの底に鉢底石を敷き、培養土をプランターの半分くらいまで入れる
- 種いもを切り口を下にして置き、株間30cmを確保する
- 種いもの上に土を5〜8cmかぶせる
- たっぷり水やりをする
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地植えの手順
- 植え付けの2週間前に堆肥2〜3kg/平方メートルを施して耕す(苦土石灰は不要。じゃがいもは弱酸性を好む)
- 畝幅70〜80cm、深さ10〜15cmの溝を掘る
- 株間30cmで種いもを切り口を下にして置く
- 種いもと種いもの間に化成肥料ひとつかみ(約30g)を置く
- 土を5〜8cmかぶせる
- じゃがいもは弱酸性の土を好むため、苦土石灰は入れすぎない(入れなくてもOK)
- 石灰を入れすぎると「そうか病」が出やすくなる
- ナス科野菜の後作にしない(連作障害のリスク)
芽かきと土寄せ
芽かきは必ず行う
種いもから芽が出て、草丈が10〜15cmになったら「芽かき」を行います。1つの種いもから複数の芽が出ますが、元気な芽を1〜2本だけ残してあとは抜き取ります。
芽かきのやり方は、残す芽の根元を片手で押さえ、もう片方の手で不要な芽の根元をつかんで引き抜きます。種いもごと抜けてしまわないよう注意しましょう。
芽かきをしないと、いもの数は増えますが1個あたりが小さくなってしまいます。大きくておいしいじゃがいもを収穫するためには、芽かきが欠かせません。
土寄せは2回行う
じゃがいもは茎の地下部分にいもをつけるため、土寄せをして茎に土をかぶせることが重要です。
- 1回目:芽かきのタイミングで、株元に5cm程度の土を寄せる
- 2回目:1回目から2〜3週間後、さらに5cm程度土を寄せる
土寄せが不十分だと、いもが地表に露出して日光に当たり、緑色に変色します。緑色の部分にはソラニンという有毒成分が含まれるので、絶対に食べてはいけません。

水やりと肥料の管理
水やりは控えめに
じゃがいもは乾燥に比較的強く、過湿を嫌います。
- 地植え:基本的に雨水だけで十分。何日も雨が降らないときだけ水やりする
- プランター:土の表面が乾いたらたっぷり与える。受け皿に水がたまらないようにする
水の与えすぎは腐敗やそうか病の原因になるため、やりすぎには注意しましょう。
追肥のタイミング
追肥は芽かき・土寄せのタイミングで行うのが効率的です。
- 1回目:芽かき時に化成肥料20〜30g/株を株元にまき、土と一緒に寄せる
- 2回目:2回目の土寄せ時に同量の化成肥料を追肥する
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よくある病気と害虫対策
注意したい病気
- そうか病:いもの表面にかさぶたのような斑点ができる。土壌のpHが高いと発生しやすい
- 疫病:葉や茎に暗褐色の斑点ができ、急速に枯れる。多湿の環境で発生しやすい
- 軟腐病:いもが水っぽくドロドロに腐る。高温多湿で発生しやすい
主な害虫
- アブラムシ:新芽に群がりウイルスを媒介する。見つけ次第水で洗い流す
- テントウムシダマシ:葉を網目状に食べ尽くす。見つけたら捕殺する
- ヨトウムシ:夜間に葉を食害する。株元を探って捕殺するか、夕方に捕まえる
じゃがいもの近くにマリーゴールドやネギ類を植えると、害虫の抑制効果が期待できます。
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収穫のタイミングと保存方法
じゃがいもの収穫適期は、地上部の茎や葉が黄色く枯れ始めたころです。春植えなら5月下旬〜6月が一般的です。
収穫は晴天が2〜3日続いた後の乾いた日に行いましょう。雨天や土が湿っている状態で掘ると、いもが傷みやすくなります。
- 茎を根元からハサミで切り取る
- 株元から少し離れた位置にスコップを入れ、いもを傷つけないよう慎重に掘り起こす
- 掘り出したいもは畑の上で2〜3時間乾かす(直射日光に長時間当てすぎない)
- 土を軽く払い、風通しの良い日陰で保管する
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- 新聞紙に包んで冷暗所(10〜15℃)で保存する
- りんごと一緒に保管すると、りんごのエチレンガスで芽が出にくくなる
- 光に当たると緑化するので、必ず暗い場所に保管する
- 傷がついたいもは保存に向かないので、先に食べる
まとめ:じゃがいもは掘り起こす楽しさが最高の家庭菜園野菜
じゃがいも栽培は手順がシンプルで、初心者でも高い確率で収穫を楽しめます。掘り起こしたときにゴロゴロとじゃがいもが出てくる瞬間は、家庭菜園の醍醐味そのものです。
- 初心者は春植えの「キタアカリ」か「男爵薯」がおすすめ
- 種いもは必ず園芸店で専用品を購入する
- 芽かきで1〜2本に絞り、大きないもを育てる
- 土寄せは2回行い、いもの緑化を防ぐ
- 収穫は晴天続きの日に行い、掘ったらすぐ乾かす
- 冷暗所で保存。りんごと一緒に置くと芽が出にくい
自分で育てたじゃがいもで作る料理は格別のおいしさです。ぜひ家庭菜園でじゃがいも栽培に挑戦してみてください。
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