グリーンカーテンで夏を涼しく快適に過ごしましょう
夏の強い日差しを自然の力で和らげてくれるのがグリーンカーテンです。つる性の植物をネットに這わせて窓やベランダを覆い、天然の日よけにするエコな方法です。
グリーンカーテンは室内の温度を下げる効果があり、エアコンの使用量を減らすことにもつながるため、電気代の節約と地球環境への貢献を同時に実現できます。環境省の「COOL CHOICE」でもグリーンカーテンの普及が推進されています。
この記事では、グリーンカーテンの作り方を準備から設置、管理まで順を追って詳しく解説します。おすすめの植物の選び方や、失敗しないためのポイントも紹介しているので、ぜひ今年の夏に挑戦してみてください。

グリーンカーテンの仕組みと効果
なぜ涼しくなるのでしょうか?
グリーンカーテンが涼しさをもたらすのは、主に3つの作用によります。まず、葉が日光を遮って日陰を作ることです。次に、植物が葉の裏面から水分を蒸散させるとき、周囲の熱を奪う「蒸散冷却」効果があることです。そして、葉の隙間を風が通り抜けるとき、冷やされた空気が室内に入ることです。これらの作用が組み合わさって、すだれやカーテンよりも涼しさを感じやすいのです。
どのくらいの効果がある?
グリーンカーテンを設置すると、窓際の温度が数度下がるとされています。直射日光が当たらなくなるだけでも体感温度は大きく変わりますし、エアコンの設定温度を上げられるため電気代の削減にもつながります。
グリーンカーテンにおすすめの植物
ゴーヤ(ニガウリ)
グリーンカーテンの定番といえばゴーヤです。葉が大きくて密に茂るため、遮光効果に優れています。収穫して食べられるのも大きなメリットで、一石二鳥の植物です。病害虫にも強く、初心者でも育てやすいのが魅力です。
朝顔
朝顔は日本の夏の風物詩ですよね。花が美しく、見た目の華やかさはグリーンカーテンの植物の中でも群を抜いています。ただしゴーヤに比べると葉が小さめなので、遮光性はやや劣ります。密に葉を茂らせるためには、摘心をして脇芽を増やすことがポイントです。
パッションフルーツ
パッションフルーツは独特の美しい花と、甘酸っぱい実を楽しめるつる性植物です。生育旺盛でよくつるが伸びますが、耐寒性がないため一年草として扱うことが多いです。実がなると嬉しさも倍増します。
フウセンカズラ
フウセンカズラは風船のような丸い実がぶら下がる可愛らしいつる性植物です。葉が繊細で涼しげな雰囲気があり、子どもと一緒に育てても楽しめます。遮光性は低めなので、見た目を楽しむ目的で取り入れるのがおすすめです。
きゅうり
きゅうりもつる性の野菜なので、グリーンカーテンとして使えます。ゴーヤと同様に収穫できるメリットがありますが、ゴーヤほど葉が密にならないため、遮光目的の場合はゴーヤのほうが適しています。

グリーンカーテンの作り方|ステップ別に解説
ステップ1:必要な道具を揃える
グリーンカーテンに必要な道具は、プランター(横幅65cm以上の深型)、培養土(野菜用)、園芸ネット(網目10cm角)、支柱またはネットを固定する資材、苗または種です。園芸ネットの大きさは設置する窓のサイズに合わせて選びましょう。
ステップ2:ネットを設置する
ネットの設置は植え付けより先に行います。ネットがまっすぐピンと張られていることが大切で、たるんでいるとつるが絡みにくくなります。上部はベランダの手すりやフックに固定し、下部はプランターや重しで押さえます。賃貸住宅の場合は壁にビスを打てないので、突っ張り棒タイプの支柱が便利です。
ネットの目合いは10cmが扱いやすいです。細かすぎると風を通さなくなり、粗すぎるとつるが絡みにくくなります。ネットの幅は窓の幅よりも左右に30cmずつ余裕を持たせると、両端までしっかりカバーできます。
ステップ3:植え付けをする
プランターに培養土を入れ、苗を植え付けます。株間は30〜40cmが目安です。植え付け後はたっぷり水を与えて、土と根をなじませましょう。種から育てる場合は、4〜5月に種をまいて本葉が出たら定植します。
ステップ4:つるの誘引
つるが伸び始めたら、ネットに絡むように誘引してあげます。最初のうちはつるが自力でネットに届かないことがあるので、麻ひもで軽くネットに結びつけて方向をガイドすると良いでしょう。つるが一方向に偏らないように、左右にバランスよく広げていくのがポイントです。
ステップ5:摘心で脇芽を増やす
メインのつるが1m程度伸びたら、先端を摘み取る「摘心」を行います。摘心すると脇芽(子づる)が伸びて横方向にも広がるため、スカスカにならずに密なグリーンカーテンが作れます。子づるからさらに孫づるが出てくることもあるので、ネット全体を覆うように誘引していきましょう。
グリーンカーテンの管理とお手入れ
水やりはたっぷりと
グリーンカーテンの植物は葉が大量に蒸散するため、大量の水を必要とします。真夏は朝と夕方の1日2回の水やりが基本です。水切れを起こすと葉がしおれて目隠し効果が落ちてしまうので、土が乾きすぎないように注意しましょう。
追肥を定期的に
グリーンカーテンの植物は成長が早いので、定期的な追肥が欠かせません。2週間に1回、液肥を水やりの際に一緒に与えるのが手軽でおすすめです。特にゴーヤは実をたくさんつけるために栄養をたくさん消費するので、肥料切れに注意してください。
病害虫の対策
うどんこ病やアブラムシがつくことがあります。風通しが悪いと病気が発生しやすいので、葉が混み合ってきたら間引いて風の通り道を作りましょう。アブラムシは見つけ次第手で取り除くか、水を勢いよくかけて落とす方法が有効です。

失敗しないためのポイント
スカスカにしないコツ
グリーンカーテンでよくある失敗は、つるが上にばかり伸びてしまい下部がスカスカになることです。これを防ぐには、早めの摘心と横方向への誘引が大切です。つるを横にガイドすることで、ネット全体にまんべんなく葉が広がります。
プランターの大きさに注意
小さなプランターだと根が張るスペースが足りず、植物が十分に成長できません。ゴーヤや朝顔なら横幅65cm以上、深さ30cm以上のプランターを使いましょう。根が窮屈だと夏場の水切れも起こしやすくなります。
開始時期を逃さない
グリーンカーテンは苗の植え付けから窓を覆うほど成長するまでに1〜2ヶ月かかります。真夏に間に合わせるには、5月中に植え付けを済ませるのが理想です。6月以降に始めると、夏のピークに間に合わない可能性があります。
グリーンカーテンの成功は「ネットの張り方」と「摘心のタイミング」で決まります。ネットはたるまないようピンと張り、つるが1m伸びたら摘心して脇芽を出すのが密なカーテンを作るコツです。
Q&A|グリーンカーテンのよくある質問
Q. 賃貸住宅でもグリーンカーテンは作れる?
作れます。突っ張り棒タイプの支柱を使えば、壁に穴を開けずにネットを固定できます。退去時に取り外せる方法で設置すれば、賃貸住宅でも問題なくグリーンカーテンを楽しめます。
Q. 虫が室内に入ってこない?
グリーンカーテンを窓のすぐ外に設置すると、窓を開けたときに虫が入ってくることがあります。気になる場合は窓から少し離してネットを張るか、窓に網戸を併用すると安心です。
Q. シーズンが終わったらどうする?
秋になり植物が枯れたら、つるをネットから外して処分します。ネットは翌年も再利用できるので、きれいに洗って保管しましょう。プランターの土は再生材を混ぜて翌年使い回すこともできます。
まとめ|グリーンカーテンでエコな夏を楽しみましょう
グリーンカーテンは、自然の力で夏を涼しく過ごせるエコな暑さ対策です。ゴーヤや朝顔といった育てやすいつる性植物を使えば、初心者でも手軽に作れます。ネットの設置と摘心さえしっかり行えば、見事な緑のカーテンが完成するはずです。
日差しを遮る効果だけでなく、緑に囲まれた窓辺は見た目にも涼しげで、毎日の暮らしに潤いを与えてくれます。ぜひ今年の夏はグリーンカーテンに挑戦してみてください。
環境省のグリーンカーテンプロジェクトではグリーンカーテンの作り方が動画付きで解説されています。アース製薬のグリーンカーテン栽培ガイドも参考になります。



