爽やかなレモンの香りが魅力のレモングラス。タイ料理のトムヤムクンや、リフレッシュできるハーブティーの材料として知られるこのハーブは、実はプランターで手軽に育てることができます。
ただし、レモングラスは熱帯原産のため寒さに弱いという最大の弱点があります。この記事では、プランターでの栽培方法から冬越しのコツまで、レモングラスを長く楽しむためのポイントを詳しく解説します。

レモングラスの基本情報
レモングラスはイネ科オガルカヤ属の多年草で、東南アジアやインドなどの熱帯地域が原産です。草丈は1〜1.5mにもなる大型のハーブで、ススキに似た細長い葉が特徴です。
シトラールという成分が豊富に含まれており、これがレモンのような爽やかな香りの正体です。料理やハーブティーのほか、虫除けとしても利用されています。
- 分類:イネ科オガルカヤ属の多年草
- 原産地:東南アジア・インドなどの熱帯地域
- 草丈:100〜150cm
- 好む環境:日当たり良好・高温・水はけの良い土
- 耐寒性:弱い(気温10℃以下で生育停止)
プランターの選び方と用土
レモングラスは根を大きく張る植物なので、プランターは深さ30cm以上、容量15リットル以上のものを選びましょう。1株に対して1つのプランターが基本です。複数株を植える場合は、株間30cm以上を確保してください。
用土は市販のハーブ用培養土か、草花用培養土にパーライトを1割ほど混ぜたものが適しています。水はけが良いことが大切ですが、極端に乾燥しすぎる土は避けましょう。鉢底には鉢底石を敷いて排水性を確保します。
植え付けの時期と方法
レモングラスの植え付けは気温が安定して暖かくなる5〜6月が適期です。霜の心配がなくなってから植え付けるのが安全です。
苗はホームセンターやオンラインショップで入手できます。購入した苗をポットから取り出し、根鉢を軽くほぐしてからプランターに植え付けましょう。植え付け後はたっぷりと水を与えて、日当たりの良い場所に設置します。
スーパーのレモングラスから育てる裏ワザ
実は、アジア食材を扱うスーパーで売られている生のレモングラスの茎からも育てることができます。茎の根元部分を5〜6cm程度残し、水を入れたコップに挿しておくと発根します。根が出てきたら土に植え替えれば、立派な苗として育ちます。

水やりと肥料の管理
水やり
レモングラスは水を好む植物です。プランター栽培の場合、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。夏場は乾燥しやすいため、朝と夕方の2回水やりが必要になることもあります。
ただし、鉢底から流れ出るほど与えたあとに受け皿に水がたまったままだと根腐れの原因になります。受け皿の水は必ず捨てるようにしましょう。
肥料
レモングラスは生育旺盛なため、肥料を適度に与えると大きく育ちます。5〜9月の生育期に月1回の液肥か、2〜3か月に1回の緩効性固形肥料を施します。
肥料は窒素(N)成分がやや多めのものを選ぶと、葉がよく茂ります。ただし、与えすぎると香りが薄くなることがあるため、適量を守りましょう。
収穫の方法と時期
レモングラスの収穫適期は5月上旬〜10月下旬頃です。株の外側の葉から順番に、根元からハサミでカットして収穫します。内側の若い葉は成長のために残しておきましょう。
茎の白い部分(根元に近い部分)は料理に使え、葉の部分はハーブティーや入浴剤に活用できます。収穫した葉は、束ねて風通しの良い場所で乾燥させれば長期保存が可能です。
レモングラスの葉は端が鋭く手を切りやすいため、収穫の際は園芸用の手袋を着用すると安心です。
冬越しの方法(最重要ポイント)
レモングラスの栽培で最も難しいのが冬越しです。気温が10℃を下回ると生育が止まり、霜に当たると枯れてしまいます。日本の多くの地域では、屋外でそのまま冬越しさせることはできません。
方法1:室内に取り込む(もっとも確実)
プランターごと室内に取り込むのがもっとも安全な方法です。日当たりの良い窓辺に置き、10℃以上をキープしましょう。冬場は生育が止まるため水やりは控えめにしますが、完全に乾燥させると枯れてしまうので、月に2〜3回は水を与えます。
方法2:株を刈り込んでコンパクトにする
草丈1m以上になった株をそのまま室内に入れるのは大変です。秋のうちに地上部を10〜15cmの高さまで刈り込んでおくと、取り込みやすくなります。
方法3:暖地での屋外越冬
関東以南の暖かい地域であれば、株元にたっぷりと腐葉土やワラを敷いてマルチングし、不織布で覆うことで屋外越冬できる場合もあります。ただし、厳しい寒波が来ると枯れるリスクがあります。

レモングラスの増やし方
レモングラスは株分けで簡単に増やせます。春〜初夏に大きくなった株を掘り上げ、根をナイフやハサミで切り分けて、それぞれを新しい鉢に植え付けます。1つの株に3〜4本の茎が付くように分けると成功率が高くなります。
レモングラス栽培の注意点とトラブル対策
葉が茶色くなる
レモングラスの葉先が茶色く枯れてくるのは、水切れか肥料不足のサインです。とくに夏場のプランター栽培では水切れが起きやすいため、水やりの頻度を増やしましょう。また、葉が黄色っぽくなる場合は肥料不足の可能性があるため、液肥を与えてみてください。
株が大きくなりすぎた
レモングラスは生育旺盛で、プランターの中で根がびっしり回ってしまうことがあります。根詰まりを防ぐため、毎年春に植え替えを行い、同時に株分けをして株のサイズをコントロールしましょう。
葉の端で手を切る
レモングラスの葉は細長いイネ科の特徴を持ち、端が非常に鋭利です。収穫や手入れの際は園芸用の手袋を着用することをおすすめします。お子さんやペットが触れる場所に置く場合も注意が必要です。
レモングラスの活用法
ハーブティー
フレッシュな葉を5〜6枚、適当な長さにカットしてポットに入れ、熱湯を注いで5分ほど蒸らします。さっぱりとしたレモンの香りが広がる爽やかなお茶になります。ショウガやはちみつを加えるアレンジもおすすめです。
料理
茎の根元部分はトムヤムクンやカレーペースト、グリーンカレーなどのアジア料理に欠かせない食材です。細かく刻んで炒め物に加えたり、スープの香り付けに使ったりと活用法は多彩です。
虫除け
レモングラスに含まれるシトラールは蚊が嫌う成分として知られています。ベランダや玄関先にプランターを置いておくと、天然の虫除けとしても活躍します。
入浴剤として
レモングラスの葉を束ねてネットに入れ、お風呂に浮かべると、レモンの爽やかな香りが広がるハーブバスが楽しめます。リフレッシュしたいときや、疲れた日の入浴タイムにぴったりです。乾燥させた葉でも同様に使えます。

まとめ
レモングラスのプランター栽培について解説しました。
- 深さ30cm以上のプランターで栽培する
- 植え付けは5〜6月の暖かくなってから
- 水やりはたっぷりと。夏場は1日2回
- 収穫は5〜10月。外側の葉から順番に
- 冬越しは室内に取り込むのが安全
- スーパーの茎からでも育てられる
プランターで育てるレモングラスは、冬の取り込みも簡単で管理がしやすいのが魅力です。爽やかな香りに包まれるハーブライフをぜひ楽しんでみてください。スーパーの食材から増やす裏ワザを使えば、ほとんどお金をかけずに始められるのも嬉しいポイントです。アジア料理が好きな方には特におすすめで、自家製レモングラスでトムヤムクンを作る贅沢をぜひ体験してみてください。
レモングラス栽培のQ&A
Q. レモングラスは何年くらい育てられますか?
レモングラスは多年草なので、冬越しに成功すれば何年でも育て続けることができます。株分けをしながら管理すれば、5年以上楽しんでいる方もいます。ただし、寒さで枯れてしまうリスクもあるため、保険として毎年株分けで予備の株を作っておくと安心です。
Q. レモングラスとレモンバームの違いは?
名前が似ていますが、レモングラスはイネ科、レモンバームはシソ科で、まったく別の植物です。レモングラスはススキのような細長い葉が特徴で、レモンバームはミントに似た丸い葉をしています。どちらもレモンの香りがしますが、料理での使い方や育て方は異なります。
レモングラスの育て方についてもっと詳しく知りたい方は、となりのカインズさんのレモングラス栽培ガイドや、LOVEGREENのレモングラス図鑑、GreenSnapの育て方ページも参考になります。レモングラスは夏の暑さに強く、夏場にぐんぐん成長するハーブです。春に植え付ければ、その年のうちから収穫を楽しめるので、ぜひ一株育ててみてください。


